ドライスポット法によるHIV検査の信頼性について、新たに資料を入手しましたので、あなたにご紹介したいと思います。

ドライスポット法は郵送式のHIV検査に使われている採血方法であり、検査の信頼性そのものに直結する重要な技術です。

なぜ、郵送式のHIV検査は保健所や病院と同等だと言えるのか?その根拠をお伝えしたいと思います。

◇ドライスポット法+PA法の評価

当サイトでお奨めしているHIV検査キットは、「ドライスポット法」と呼ばれる採血方法と、「PA法」と呼ばれるHIV抗体検査を組み合わせたものです。

すでに当サイトでご案内の通り、保健所や病院で行っているHIV抗体検査と同等の信頼性があります。

そして今回、「同等の信頼性」があると言える根拠を追加で入手しました。

それは、平成19年11月に発表された、

『ろ紙を用いたドライスポット法によるHIV検査法の検討』

と言う研究報告です。まさにそのものズバリの調査です。この調査研究は厚生労働省のエイズ補助金事業の一環であり、以下のメンバーの方々が共同で取組されています。

●宮崎 裕美氏 (財団法人エイズ予防財団 リサーチレジデント)

●佐野 貴子氏 (神奈川県衛生研究所)

●近藤 真規子氏(神奈川県衛生研究所)

●須藤 弘二氏 (慶應義塾大学医学部微生物研究室)

●今井 光信氏 (神奈川県衛生研究所)

このメンバーで調査研究が行われ、発表された内容が神奈川県衛生研究所微生物部から出版されています。今回私はそれを有料で入手しました。(図1)

ドライスポット文献
図1.研究報告書(入手したものを自宅で撮影)

この調査の背景にあるのはHIV検査の更なる普及促進です。郵送式のHIV検査キットによって、今よりもっと多くの人がHIV検査を受けるように出来ないか、その可能性の検証が目的です。

言うまでもなく、現在ではHIVに感染しても早期のHIV検査で感染が分かれば抗HIV治療によってエイズ発症を防ぐことが出来ます。

しかし、毎年報告されるHIV患者の約30%はすでにエイズを発症しており、この割合はここ10年ほどほぼ変わっていません。

いわゆる「いきなりエイズ」と呼ばれるケースは一向に減らないのが現状なのです。

保健所など公的機関による無料・匿名によるHIV検査は2008年の17万7千件をピークに、ここ数年は13万件から14万件ほどで下げ止まったままです。

その一方で郵送式のHIV検査キットは2001年には3,600個の使用量だったものが、2014年には77,588個まで増えています。

今回ご紹介する報告書は平成19年、つまり2007年に発表されています。

発表からすでに8年が過ぎ、事実として郵送式のHIV検査キットはHIV検査普及に大きく貢献しています。

では、2007年に発表された郵送式HIV検査キットの信頼性はどんな評価だったのでしょうか。いよいよ核心に迫ります。

 

◇ドライスポット法とは?

HIV抗体検査とはあなたの血液中にHIV感染によって生成されるHIV抗体が存在するかどうかを調べるものです。

もしもHIV抗体が存在すれば、あなたはHIVに感染しています。抗体が存在しなければHIVには感染していません。

そこでHIV検査にはあなたの血液が必要になるのですが、何せ郵送検査ですから注射器を使う訳にはいきません。

そこで登場するのがろ紙によるドライスポット方式です。下の写真を見て下さい。(図2)

ろ紙で吸い取る
図2.ろ紙に血液を吸い取らせる

ランセットと言う専用ツールでほんの少し出血させ、それをろ紙に吸い取らせます。写真の真っ赤になっているのは私の血液を吸い取ったろ紙です。

郵送式のHIV検査ではこの血液を吸い込ませたろ紙を検査キット会社に郵送してHIV検査を行います。

当然、郵送している間に血液は乾いてしまいます。だから「ドライスポット法」と呼ばれるのです。(多分そうだと思います。)

よく見る質問に、

「血液が乾いてしまうとウイルスが死んでしまって検査出来ないのでは?」

と言うのがあります。しかし、先ほども書いたように検査するのはHIV抗体であって、ウイルスそのものではありません。

血液が乾いて乾燥しても生成されたHIV抗体はそのまま残っているのです。

あなたが郵便で送った検体(血液を吸い取ったろ紙)は、検査キット会社から登録衛生検査所に運ばれ、そこで専門家によって検査されます。

血液が乾燥したろ紙は血清希釈溶液を用いてHIV抗体を抽出します。いったんは乾燥したあなたの血液はここで再び液体となり、HIV検査されるのです。

ドライスポット法の信頼性とは、乾燥した血液を再び液体に戻したとき、元々のHIV抗体が変化せずに残っているか、と言う問題に他なりません。

 

◇HIV抗体検査のPA法とは?

さて、ドライスポット法によってあなたの血液が登録衛生検査所に届きます。あなたの血液はHIV抗体検査にかけられるのですが、ここで使われるHIV検査の方法はPA法です。

PA法は保健所や病院の通常検査で用いられている方法です。ゼラチン粒子凝集法(Particle Agglutination)法のことで、実は日本で開発された技術です。

詳しくはこちらをどうぞ⇒『HIV検査のPA法とは?』

PA法そのものは保健所や病院で使われるくらいですから信頼性は高く、すでに十分な実績があります。

ただ、保健所でも病院でも注射器によって採血し、そのまま検査にかけられます。

血液がいったん乾燥してしまうドライスポット方式で同じ信頼性が担保出来るのか、そこが最大の調査ポイントです。

管理人注記

2017年2月現在、STD研究所のHIV検査キットでは従来のPA法をCLEIA法に変更しています。

CLEIA法はHIV抗体と同時にHIV抗原も検査するもので、第四世代のHIV検査と呼ばれています。

HIV抗原はHIV抗体よりも早期に体内に出現するため、感染の可能性があった日から短い期間での検査が可能になります。

私が調べた限りでは、今のところ抗原抗体検査を使った郵送検査はSTDチェッカーだけです。

詳しくはこちらをどうぞ。⇒『HIV検査キットのCLEIA法とは?』

 

◇ドライスポット法の評価結果は・・・?

さて、散々前置きしてきましたが、いよいよ研究班の調査結果をご紹介しましょう。まず調査に使ったサンプルですが、図3をご覧ください。

サンプル作成
図3.サンプル作成

HIV陰性者とHIV陽性者の血液をそれぞれ40μLろ紙に滴下し、それを密閉式のビニール袋に入れて5日間室温保存します。

当然血液は乾燥します。まさにこれは郵送式のHIV検査に非常に近い条件設定と言えます。

さて、このサンプルを使ったHIV検査の結果は図4の通りでした。

ドライスポット法結果
図4.ドライスポット法によるHIV検査(PA法)の結果

HIV陰性者のサンプル250例に対して、検査結果は陰性が248件、陽性が2件でした。この2件は偽陽性となります。従って偽陽性の発生率は0.8%となります。

この結果を保健所におけるHIV抗体検査と比較すると、以下のようになります。(保健所データはHIV検査相談マップから引用)

●保健所 通常検査 偽陽性発生率 0.3%

●保健所 即日検査 偽陽性発生率 1.0%

●ドライスポット法 偽陽性発生率 0.8%

通常検査よりは大きな値ですが、即日検査よりは小さな値に入っています。

現在、保健所におけるHIV検査が通常検査から即日検査へと移行している現状を考えれば、郵送式HIV検査の0.8%と言う値は実用上問題ないと言ってもいいのではないでしょうか。

そして、最も重要なのはHIV陽性者のサンプル判定です。こちらは、100例全て陽性と判定し、偽陰性は0%でした。

つまり、HIVに感染している人は見逃すことなく、全て検出出来たと言う結果です。

●ドライスポット法 偽陰性発生率 0%

もしも偽陰性が発生するようだと、仮に陰性判定を受けてもまだ陽性の可能性が残り、心から安心することが出来ません。

それでは保健所や病院と同等の信頼性とは言えません。

当サイトで再三、輸入品の自己検査キットが信頼性で問題だと指摘するのは偽陰性が発生するからです。

全ての検査キットで偽陰性が発生するのなら我慢するしかありませんが、国産の検査キットでは偽陰性は出ません。

私は陰性になっても安心出来ない自己検査キットを使う気にはなれないですね。

以上のように、今回の調査結果ではドライスポット法によるHIV検査は信頼性アリ、と言う結果でした。報告書の中では次のように書かれています。

『(ドライスポット法では)通常のHIV検査に用いられる検体(血清あるいは血漿)と同程度の検出レベルであり十分検査に耐えうると考えられる。』

このように結論づけられています。

 

◇ドライスポット法の課題は?

しかし、郵送式のHIV検査キット、すなわちドライスポット法にも課題はあります。

調査報告書の中では、

『採血用ろ紙への血液採取法について、十分説明する必要がある。』

と指摘されています。

これはどう言う事かと言えば、ろ紙に染み込ませる血液量が少なすぎて正確な検査が出来ない場合も考えられると言うことです。

それゆえ報告書の指摘のように検査キット利用者へ採血方法の十分な説明が必要となる訳です。

その点、私がいつも利用しているSTDチェッカーでは、ホームページ上でイラスト、動画を使って分かりやすく採血方法を説明しています。むろん、製品に付属の使用法にも書かれています。

更に、STD研究所では万一ろ紙の血液量が足りない場合でも、そのまま不確かな検査を行うのではなく、いったん「検査不能」と判定し無料で再検査をしてくれます。何と安心出来るシステムではありませんか。

こうした対応が、私がSTDチェッカーを信頼して利用し続ける理由です。

さて、今回は「ろ紙を用いたドライスポット法によるHIV検査の検討」という調査報告から、郵送式HIV検査キットの信頼性について詳しく説明しました。

結論として保健所や病院と同等の信頼性があり、加えてその利便性から利用者は年々増加の一途をたどっています。まさにHIV検査の普及促進に貢献していると言えます。

STD研究所だけで年間に2万件弱の受検数があり、30件~40件のHIV陽性者が見つかっているそうです。⇒『STDチェッカーは安全・安心?』

しかし、あくまでもあなたがHIV検査を受けるときの優先順位は、真っ先に保健所をお奨めします。何と言っても無料だし匿名で、万一陽性だったときサポートしてくれるからです。

しかし、あなたがどうしても保健所や病院へHIV検査に行けない事情があるなら、どうぞそのまま不安を放置することなく検査キットを使ってでもHIV検査を受けて下さい。

当サイトで繰り返し述べていますが、早期のHIV検査はあなたにとって救命的検査となります。

アイコンボタンエイズ発症前のHIV検査は救命的検査となります。
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