当サイトでご紹介しているHIV検査キットは血液によるHIV抗体検査です。

あなたの体内にHIV抗体が存在するかどうかでHIV感染を判定します。

このHIV抗体検査は保健所や病院などでも広く一般的に行われている検査であり、信頼性の高いものです。(ただし、ウインドーピリオドには注意が必要)

実は自宅で使える検査キットの中にはHIV以外にも血液による抗体検査を行う性感染症検査キットがあります。

今回はそれらの検査キットをHIV検査キットと比較しながらご紹介しましょう。

◇そもそも抗体検査とは?

今さらですが抗体検査についておさらいしておきます。あなたの体内に色んな細菌やウイルスなどの外敵が侵入してくると、それを免疫機能が見つけて退治しようとします。

このとき外敵を退治する強力な武器が抗体です。細菌やウイルスに取り付いて殺したり、毒素を無効にしたりします。

そしてこの抗体はそれぞれの細菌やウイルス専用です。

つまりHIVにはHIV抗体、クラミジアにはクラミジア抗体が生成されるのです。

従って、体内にHIV抗体が見つかれば、それはHIVが侵入している証拠になるのです。

このように体内に侵入した細菌やウイルスそのものを見つけるのではなく、抗体を見つける検査を抗体検査と言います。

これに対して細菌やウイルスそのものを見つける検査を抗原検査と呼びます。

抗体検査と抗原検査にはそれぞれ長所・短所があって使い分けがされています。

 

●抗体検査

長所としては、細菌が体内のどこに感染しても抗体は作られるため、その意味では精度が高い。

検査そのものも抗原検査に比べると短時間で簡単。

短所としては、抗体検査で陽性になっても過去の感染か、現在の感染か、分からない場合があること。

これは病気が治っても抗体が体内に残り続けることがあるためです。

また、本当は感染していないのに陽性になってしまう、偽陽性が出やすいという短所もあります。

●抗原検査

長所としては、偽陽性が出にくいことです。何しろ細菌やウイルスそのものを見つけるので精度は高いのです。

短所としては、検体採取の正確さに検査精度が依存してしまうことです。

つまり、本当は感染しているのに検体として採取した血液、尿、分泌物の中に細菌やウイルスが入っていないと検査では陰性になります。

クラミジア、淋菌などでは性器感染と咽頭感染が別々ですから、抗原検査ではそれぞれに検体採取が必要になります。

◇抗体検査の性感染症検査キットたち

それでは今説明した抗体検査を利用した性感染症の検査キットをご紹介していきましょう。(ここでは私が自分で使ったことのあるSTD研究所の検査キットでご紹介していきます)

■HIV検査キット

■STDチェッカー タイプJ(男女共用)
・HIV検査専用

当サイトですでに詳しく説明済みのHIV検査キットです。PA法(Particle agglutination method)と呼ばれる抗体検査を行います。保健所や病院でも使われる一般的なHIV抗体検査です。

ウインドーピリオドを過ぎた後の検査で陰性となればHIVに感染していないことが確定します。

逆に陽性になればHIVに感染している可能性があり、確認検査が必要となります。

HIV検査キットでは保健所や病院のHIV検査同様、偽陽性が発生する可能性があり、検査キットで陽性になってもまだHIVに感染したと断定は出来ません。

しかし、少なくともHIVに感染した可能性がある人を見逃すことはありません。

ゆえにHIV検査キットで陰性となれば感染していないことが確定するのです。

ただし、最近ネットで非常に多く販売されている海外からの輸入品については要注意です。

本当はHIVに感染しているのに陰性判定が出る可能性があります

。当サイトでは輸入品のHIV検査キットはお勧めしていません。(自己検査キットと呼ばれる自分で判定まで行う検査キットです)

それから、HIV抗体検査で陰性になったとき、HIVに感染していないことを保障できるのは検査からさかのぼること3ヶ月前までです。

HIV検査キットを使う1ヶ月前に見知らぬ相手と性的接触を持っていれば、例え検査結果が陰性でも100%安心は出来ません。

その理由はウインドーピリオドの説明でお話した通りです。

従って、HIV感染の可能性がある行為に心当たりがあれば都度HIV検査を受けることが大事です。

たった1度だけHIV検査を受けて陰性だったからと、その後すっかり安心していると後悔するハメに陥るかも知れません。その点、くれぐれもご用心ください。

管理人注記:2017年2月18日

現在、STDチェッカーはPA法からCLEIA法に変更になっています。CLEIA法は第四世代のHIV検査であり、HIV抗体と同時にHIV抗原の検査も行います。

そのためPA法よりウインドーピリオドが短期で信頼性が向上しています。詳しくは下記からどうぞ。

『HIV検査キットのCLEIA法とは?』

■梅毒検査キット

■STDチェッカー タイプK(男女共用)
・梅毒検査専用

TPHA法と呼ばれる検査方法です。HIVの抗体検査とはちょっと意味が合いが異なります。

詳しく説明すると大変長くなるので、もっと知りたいあなたは当サイトの姉妹サイトへどうぞ。

⇒『梅毒の症状と検査完全ガイド』

なお、梅毒の抗体検査で陽性なった場合、現在梅毒に感染している可能性と、過去の感染による偽陽性の両方の可能性があります。

従って、もしもあなたが過去に梅毒に感染したことがあると分かっている場合には検査キットは使えません。病院で医師にご相談ください。

■B型肝炎・C型肝炎検査キット

■STDチェッカー タイプL(男女共用)
・B型肝炎・C型肝炎

B型肝炎の場合はHBs抗原、C型肝炎の場合はHCV抗体検査となります。

HBs抗原で陽性なれば現在B型肝炎ウイルスに感染していることが分かります。

また、HCV抗体が陽性なれば現在C型肝炎ウイルスに感染しているか、あるいは過去に感染して現在は治っているか、どちらかです。

もっと詳しく知りたいあなたは姉妹サイトへどうぞ。

⇒『B型肝炎の症状と検査完全ガイド』

■成人T細胞白血病検査

■HTLV-1成人T細胞白血病
・成人T細胞白血病専用

成人T細胞白血病はあまりなじみがない性感染症ですね。この病気は地域性があって、九州に感染者が多いのです。

感染しても発症しない人が多いのですが、もしも発症すると命に係わる危険な病気でもあります。

この成人T細胞白血病の病原菌はHTLV-1というウイルスです。このウイルスに対する抗体を検査します。

この病気をもっと詳しく知りたいあなたは姉妹サイトからどうぞ。

⇒『性感染症検査完全ガイド』

◇HIVとHTLV-1の抗体検査が持つ意味は?

今回、4つの性感染症について抗体検査の検査キットをご紹介しました。

この4つの中で、梅毒とC型肝炎の2つについては、仮に陽性になっても現在感染しているのか、過去の感染による偽陽性か、その判断は難しいのです。

なぜなら、梅毒やC型肝炎の場合は細菌やウイルスが治療によって体内から消えても抗体だけが残って陽性になってしまうからです。

一方、HIVとHTLV-1は一度感染すると体内から完全に駆除することが出来ません。

つまり完治できないのです。従ってウイルスが消えないので抗体もずっと消えません。存在し続けます。

同じような血液による4つの抗体検査ですが、その意味合いは今説明したように異なります。あなたが今後検査キットを使うときの参考にして頂ければと思います。

なお、検査キットの選び方、使い方で分からないことがあればSTD研究所へ相談してみてください。

電話でもメールでも、親切丁寧に教えてくれます。

■STD研究所 全リスト

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